豊島 加菜恵 (東洋英和女学院大学3年 梨花女子大学交換留学中)
私は2017年3月からインターン勤務をさせて頂いています。韓国に来たのは2016年9月で、交換留学生として梨花女子大学に通っています。私がインターンを始めた時期は、ちょうどこちらでの2ターム目の授業が始まる頃でした。滞在して半年が経過し、学校以外にも何か課外活動がしたいと思っていたところでこのインターンのことを知り、応募することに決めました。私が韓国に来た理由は、韓国ドラマが好きだったということでも、K-POPが好きだったということでもありません。実際、韓国に来る前はあまり韓国に興味がありませんでした。そのため、韓国語もほとんど勉強せずにこちらに来ました。そんな私がここに留学することに決めたのは、梨花女子大学に行くためです。梨花女子大学は、韓国の大学でありながら世界中から留学生が来ています。そんなところが、留学で多くの人とかかわり自分の視野を広げたいと思っていた私には合っていると思い、韓国に留学することになりました。また、色々な人と関わりたいということに加え、国際交流に対する興味も以前から強くありました。特に、今までは日本と韓国は似た文化を持っていると思っていましたが、実際に暮らしてみると違うところがたくさんあるということに気づき、近い国でありながらお互いによく知られていない日韓の交流に興味を持つようになりました。そのため、こちらでのインターンは私の希望にぴったりだと思いました。
私は現在、韓国語教室で勤務をしています。勤務内容は、主に授業の連絡や広報活動などです。この仕事では実際に韓国人と関わることはありません。国際交流と聞いて思い浮かべるような仕事とはかけ離れていると思います。だけど、たしかに日韓交流に貢献できる仕事であると思います。私は、外国人と関わることだけが国際交流ではないと思っています。外国人と関わるだけなら、個人的に友達を作ることで達成できます。ここでのインターン業務を始めて驚いたことは、韓国人の先生たちがボランティアで授業をして下さっているということです。また、インターン勤務を始める前にも、日本語を勉強している人、困っている時に日本語で話しかけてくれる人など、日本に興味のある韓国人にたくさん出会いました。このように日本に関心を持っている人がいると知り、私はとても嬉しいと感じました。そして、そういった人々の日韓交流の手助けをできるこの業務は、決して派手なものではないけれど私がやりたかったことと合っていると思います。
3月末には、K-POPキャンプの同行もしました。このキャンプでは、日本の中高生たちと一緒に韓国の高校を見学に行ったり、中高生のダンスレッスンやボーカルレッスンに同行したりしました。ここでは、韓国に住んでいても接することのない高校やレッスンを見ることが出来て、私にとっても充実したものとなりました。また、韓国好きの日本人がたくさんいることは知っていましたが、実際に関わってみたり、こういったキャンプに参加したりしている人を見て、とても刺激を受けました。私は同行するだけの仕事でしたが、引率者として時間や目的地への行き方など、普段自分で行動するとき以上に気をつけなければならないことが多く、学ぶことも多くありました。
また、このインターン業務を通じて強く感じたことがひとつあります。それは、日本社会と韓国社会の違いです。私は、日本ではアルバイトでしか働いたことはありませんが、それでも大きな違いを感じました。具体的にどのような違いかというと、日本では小さなことでもマニュアルがあることが多いですが、韓国ではそれがありません。例えば、前述したK-POPキャンプでは、日程や行程はもちろん決まっていますが、日本のように細かいところまで全てが決められているということはありません。目的地までの移動なども全て同行者に任されていて、同行するときは自分で調べて行かなければなりません。また、日程が急に変わったりすることもよくあります。日本では研修がたくさんあったり、始めのうちは指示をもらって仕事をすることがほとんどだと思いますが、韓国では受身では仕事はできません。自分で考えて、自主的に行動しなければいけません。このような違いに、最初はとても戸惑いました。今では韓国の環境にも慣れましたが、日本は恵まれている環境だということを実感できる良い経験になったと思います。まだ1ヶ月半ほどしか経っていませんが、このインターンを通して精神的に強くなりました。残りあと少しですが、頑張っていきたいと思います。
2017.5.18.