私は2014年3月から約1年間、佐賀大学からの交換留学生としてソウルの国民大学校に在籍していました。すべてが新鮮でわくわくする留学生活は、だからこそ、慌ただしく過ぎ去ってしまうものです。楽をして、楽しんでばかりのいわゆる‘遊学’をしていたつもりはないけれど、それでも何か真摯に取り組むもの、せっかくだから韓国で需要者の立場ではなく供給者の立場としての活動をしたいと思い、見つけたのが”‘Korea Plaza ひろば’でのインターンシップでした。

私は主に2つの取り組みのお手伝いをさせていただきました。1つ目は「アジア希望ワークキャンプの企画作り」です。‘Korea Plaza ひろば’では年に10回ほど日本各地で日韓交流を目的としたワークキャンプを行っています。私は今回、自分と関連のある日本国内地域でのワークキャンプ作りに取り組みました。一からのワークキャンプ作りは正直、手探りからスタートでした。すべてが仮状態の企画書を作り、カウンターパートを引き受けてくれそうな日本の団体に依頼メールを送り、ときには無視され、途中で破談になったりと、なかなか思うように進みませんでした。しかし、だからこそ可能性が見えたときはうれしかったですし、また、挫折や戸惑いもこのインターンシップ活動のなかで学んだ重要な側面だと思います。外国人が単なる旅行としてではなく文化交流キャンプとして日本に来たとき、何をしてみたいだろうか、何をしたら良い経験になったと思ってくれるだろうかを常に考えながら試行錯誤しました。今はまだ初歩の段階で、企画実現までの道のりは遠いですが、そういった初歩の段階からの何かの立ち上げに携われたことをうれしく思っていますし、なかなかできない経験だと思います。

 

 2つ目の取り組みは「フェアトレード事業」です。具体的な業務内容はホームページ製作とイベントの準備・実行でした。発展途上国の生産者の生活水準と製品品質の向上をめざして公正な価格で貿易を行う‘フェアトレード’をソウルでもっと広めようということで‘Korea Plaza ひろば’でこの事業は始まりました。始まったばかりの事業だったので チームで集まって一から方針やイベントについて話し合い、準備をし、2月4日にイテウォンで実行しました。この事業にともなって、フェアトレードについて勉強することもたくさんありましたし、文化や言語が異なる人とコミュニケーションをとりながら事業に取り組むという経験もできました。イベント当日、韓国語で大きな声でお客さんに呼び込みすることは気恥ずかしくもありながら、とても楽しかったです。