西江大学経営学部 中村若樹
私は2015年3月に西江大学に編入しました。大学2年生までは日本の大学に通っていたのですが、そこでの韓国人留学生との出会いが、語学堂への留学でもなく、交換留学でもない、大学3年生からの編入という選択に導いてくれました。
念願の韓国留学は、楽しみだった気持ちとは裏腹に、教授の話を理解して授業についていくのが精一杯で家に帰ると疲れてしまうという毎日でした。その上、編入という特殊な入学方法だったので学校の制度もわからないことが多く、楽しむ余裕がありませんでした。
1ヶ月ほど経ち、ようやく生活に余裕がでてきたころ、少しずつアルバイトを探し始めようとしていると、ひろばのインターン生募集のお知らせを目にしました。将来は、国際交流や留学の支援にかかわる仕事をしたいと思っていたので、募集のお知らせをみたとき「これしかない!」と思い、すぐに申請しました。
ここでの主な仕事はひろばのスタッフと熊本でのキャンプの引率です。私は熊本出身ということもあり、熊本キャンプの引率は私が最もやりたかった仕事でした。8月に高校生のキャンプと大学生のキャンプがあり、阿蘇青少年交流の家で日本やその他の外国の高校生や大学生が参加しました。韓国人学生のほとんどが、日本語が話せない参加者ばかりだったので、通訳が主な仕事だったのですが、難しい言葉も多く、語彙力のない私は少し苦労しました。それでも、学生の国際交流を間近に見て、私自身もとても多くのことを学ぶことができました。別れ際に参加者の学生たちに「本当にありがとう」と言ってもらえたことや日本語の単語が思い浮かばなくなるほど韓国語が上達したこともやりがいを感じられた場面でした。
また、ひろばのスタッフの仕事も韓国語の実力を向上させることができる貴重な場でした。学校では、授業を聞くだけのことが多いので、少人数の授業を除いては自分から韓国語を話す機会があまりありません。ひろばで仕事をしていると、スタッフとして働いているので、韓国人の職員の方や講師の方と話すことが多く、自分の韓国語のスピーキングの練習にもなりました。
改めて振り返ってみると、ここでのインターンは、私にとってとても貴重な体験でした。あのまま日本の大学にいればおそらく経験することはできなかっただろうと感じる仕事がたくさんありました。特に、インターンの特徴として、自分のやりたい仕事をやりたいだけできるので、将来やりたい仕事の糧になったと思います。この仕事を通して、韓国語の実力をあげるだけではなく、アルバイトではわからない「仕事をすること」について学ぶことができました。これからもたくさんの経験をすることを心がけて留学生活を楽しみたいと思います。