首都大学東京都市教養学部
藤井麻衣
私は高校生のときに見た韓国ドラマがきっかけで韓国とハングルに興味を持つようになり、大学に入り第二外国語として韓国語の勉強を始めました。大学で初めて韓国人の友達ができ一緒に過ごす中で、日韓間の政治問題について深く考えるようになり、韓国現地の人々は日本をどう思っているのが気になり、もっと深く韓国を知りたいという思いが強くなりました。人から聞いたり本やメディアで見たり知る韓国ではなく、実際に現地で生活して自分の目で見て韓国を知りたい。そんな思いから韓国への交換留学を決意しました。そしてせっかく渡韓するのであれば日韓交流事業に関わってみたいと思い調べていたところ、アジア希望キャンプのボランティア・インターンの募集を見つけ、韓国へ留学する際には申し込もうと決めていました。
約3か月間のインターンの中では、ひろばの韓国語教室の運営やK-POPキャンプ等の業務を手伝わせていただきました。ひろば韓国語教室では、主にボランティアの韓国語の先生と韓国語を習いたい生徒さんとのマッチング作業をしたのですが、先生と生徒さんの予定を合わせるというマッチング作業が思っていたよりも大変で、ボランティアとして参加してくださる韓国語の先生の存在と職員さんたちの努力の裏にこの韓国語教室が成り立っているのだということを痛感しました。そして日本ではあまり韓国語を学んでいる人が多くない印象でしたが、中学生から私の祖父母くらいの年齢の方までと幅広い世代の、数多くの方が韓国語教室にいらっしゃっていたので少し驚きました。K-POPキャンプの業務の方では、企画・運営の手伝いや高校生たちへの同行をさせていただく機会がありました。休学して韓国へ留学中の高校生や一生懸命オーデションの準備をしている子たちの夢へ向かって頑張る姿を見て、自分も励まされました。
今回インターンの活動を通して、私が思っていたよりも多くの日本の方々が韓国に関心を持ち、韓国語を学んでいるということが分かったことが一番の収穫かもしれません。短い間でしたがひろばボランティア・インターンとして日韓交流事業に関わることができ、とても良い経験になりました。帰国後も日韓交流や関係改善事業等に少しでも関わっていけたらと思います。
余談ですが、韓国へ留学して感じるのは多くの人々が日本へ関心を持っているということと日韓の文化差です。街中などでも日本人だと言うと親しげに声をかけてくださった方は一人二人ではありません。文化については、例えば日本では最初は親切ですが線を引くような感じがありますが、韓国では親しくなればなるほど相手に対してもっとしてあげたくなるそうです。韓国が「情が深い国」だと言われる所以かもしれません。
韓国は日本にとって一番近い国であり似たところもありますが、言語も文化も違う国です。日本と韓国、互いに関心を持ち、互いの違いを認め尊重しあう。日韓のより良い関係作りのためには欠かせないことなのではないでしょうか。