土井菜摘 (早稲田大学→漢陽大学)
インターン期間:2018年5月9日~8月18日
「韓国で考える日韓交流」
私は2018年5月から8月までの約4か月の間インターンシップとしてアコピアで勤務させていただきました。こちらでは、体験記として主に以下の3点について書きたいと思います。
―アコピアでのインターンシップ応募に至った経緯
―インターンシップの業務
―インターンシップ終了後の感想
インターンシップの体験記を読んでいる方の多くが韓国留学やアコピアでのインターンシップを検討中だと思うので、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
【インターンシップをしようと思った理由】
私が韓国に留学を決めたのは「韓国からみる韓国」と「韓国からみる日本」を知りたいという思いからでした。韓流ドラマ好きの母親の影響で幼いころから韓国文化に興味を持っていたこと、高校留学先での韓国人の友人との交流を通じ日韓関係に関心を持ったことから、大学では朝鮮語を履修しながら日韓関係について学びを深めてきました。大学入学後は主に「日本からみた韓国」の実態と問題について注目し学習や活動を重ねてきました。具体的には、日韓の交流促進する団体や在日韓国大使館主催の企画などに積極的に参加をし、「日本からみた韓国」のイメージを草の根レベルから改善しようと日本に向けた韓国文化の発信や交流の創造を行ってきました。
しかし、活動を重ねるにつれ「日本から見た韓国」と「韓国から見た韓国と日本」の間にある乖離が日韓関係の問題を大きくしている原因の一つなのではないかと感じるようになりました。自らが今後日韓関係について学びを進めていく中で、韓国の視点に触れることが不可欠であると確信し、韓国留学へ踏み切りました。
アジア希望キャンプ機構(アコピア)でのインターンシップに応募した主な理由は、アコピアの活動を通して「韓国からみた日本」を知ることができると考えたからです。韓国で日韓間の交流事業を進めるアコピアで働くことで、韓国からみた日韓交流の重要性や難しさを感じ取りたいと思いました。
【インターンシップを実際にしてみて】
インターンシップとして行った主な業務である
・ひろば韓国語教室での業務補佐
・広報活動
・お客様対応(空港への送り迎え、オーディション付き添い)
の3つについて簡単にですが書きたいと思います。
<ひろば韓国語教室での業務補佐>
平日は語学学校の授業の関係で、主に毎週土曜日にひろば韓国語教室でインターンシップをさせていただきました。ひろばでは韓国人のボランティア講師の方と在韓日本人に韓国語学習の場を提供しており、韓国での日韓交流を間近で見ることができました。ひろばで仕事をしていて驚いたのは、老若男女問わず多くの韓国人の方にボランティア講師として登録していただいているということです。学業や仕事の合間を縫ってひろばにいらっしゃる講師の方の「韓国語や韓国文化を学ぶ日本人の力になりたい」という思いを強く感じることができました。
また、ひろばの韓国人講師の方と「南北会談に対する日本と韓国の反応の違い」などについてお話をする機会もあり、日韓の視点の違いなども考える貴重な時間を過ごすことができました。
<広報活動>
アコピアのインターンシップが任せられている大事な業務が広報活動です。私が今回広報活動に携わるのが初めてだったこともあり、多くの学びがありました。
「広報をする相手を常に考えること」これは私が初めて広報のブログを書いた際に社員の方からいただいた助言です。自分の書いた記事を読み直してみると、日本の中高生に届けたい内容にも関わらず硬い文体と難しい単語を使用してしまっていることに気が付きました。それ以降、常に広報をする相手を意識して、より多くの人に届く広報を作成するにはどうすればいいかと考え工夫を重ねました。
<お客様対応>
アコピアが現在行っているK-POPキャンプなどの企画に参加されているお客様の対応の一環として、空港への送り迎えやオーディションへの同行をさせていただきました。
お客様に実際に会うことで、事務所などで行う作業がお客様の韓国での体験などに繋がることを実感することができました。また、日本から韓国へ留学に来る方一人一人の考えや意気込みを聞くことができました。日本で韓国文化の発信を行ってきましたが、韓国に留学に来るお客様の悩みや不安等も知ることで、発信のその先に必要なものなどについても考える良い機会になりました。
【インターンシップを終えて思うこと】
「韓国から見る日本」を知りたいという思いから応募したアコピアでのインターンシップでしたが、実際に日韓交流の現場に携わることで日韓関係について韓国側の視点も含めた新たな視点から考えることができました。留学以前は日韓交流促進を主に日本人に対してアプローチを行ってきましたが、インターンシップを通じて帰国後は「日本で暮らす韓国人」のサポートや彼らを起点とする交流の創造などをしていきたいという思いが生まれました。
4カ月という短い時間だったこともあり、インターンシップとして関われた業務はアコピアの事業のほんの一部ではありましたが、全ての業務から新しく学ぶこと考えることがありました。現在、韓国留学やアコピアでのインターンシップに応募するか迷っている皆さんには韓国で日韓交流に携わることのできる貴重な機会をぜひつかんでほしいと思います。